こんにちは、ずず(zuzu)です。
『Elvis:What Happened?』の第7章の感想をぼちぼち綴っていきたいと思います。
第7章は第4章の続きで、著者のひとりであるデイヴ・ヘブラーが、空手を通じてエルヴィスと出会ったことをきっかけに、人生のドン底から這い上がっていく過程を記しています。
その前に、エルヴィスの功績や世間のイメージなどが序幕として語られていましたので、今日はその辺のことを書いていきます。
エルヴィスのビジネス面での大成功はいうまでもなく、女性ファンが抱くイメージを大切にするため、マスコミから距離をとり、パフォーマンス以外でインタビューを受けることや、公の場に出ることは避けていたそうです。
パーカー大佐も、アイドルは手の届かない存在にしたほうがいいという考えでしたね。
だから、ファンは少しでもエルヴィスの私生活や素顔を知りたくて、こういった暴露本が今なお電子書籍化され、再出版されるんですねー。
エルヴィスがイメージに気をつけるのは、仲間内でも、他のエンタテイナーの中でも同じでした。
で、びっくりなのは、若い女性から子どもの父性を確定するため訴えられたときの対応についてです。
多くの芸能人は、訴えを無視するか、お金を渡して追い払うかするのに、エルヴィスは身に覚えのないことなので、ファンを裏切らないよう裁判で戦ったそうです。
今ならDNA鑑定がありますが、当時はどうやって疑惑を晴らしたのでしょうか…
また、エルヴィスはとてつもなく神経過敏で、知的だったとありました。
知性の面で驚いたのは、エルヴィスはデイル・カーネギーのメソッドのエキスパートだったということです。
有名な自己啓発本ですよね?
私は読んだことがないし、読了する自信がないので、超訳かつエッセンシャル版をKindle Unlimitedでダウンロードして読んでいるところです(笑)
外部の人に会うときは、このテクニックを利用して場を和らげることがあったそうです。
エルヴィスは当時、どうやって選書していたのか知りたいですね。
新聞や雑誌で興味を持った本を注文していたか、直接書店へ出向いていたか、それとも書店が売り込みに来ていたのか…
第7章の中ほどでデイヴが、"エルヴィスは自宅のバーでお酒を飲んで雑談するタイプではなかった"と言っているのですが、自分の部屋にこもって読書したり、音楽を聴いたり、テレビを観たりといったインプットの時間が必要だったのでしょうね。
これは持って生まれた性格、性質だと思います。
本読んではブログ書いている私にはものすごく理解できる、エルヴィスの内向的な一面です(笑)
で、知的な部分はさておき、エルヴィスの持つ敏感さについて。
『Elvis:What Happened?』においては、エルヴィスは誰しもがそうであるように、気分の上下があり、多くの取り巻きが熱心に語るのは、エルヴィスはものすごく気前がいいと思ったら、次の瞬間に露骨に辛辣になることです。
メンフィス・マフィアたちは、エルヴィスの気分の変わりやすさと、その振り幅の大きさに辟易していたと察します。
誰かを好きになるのではなく、誰かを愛し窒息するほどに与える。
誰かを嫌いになるのではなく、誰かを恐ろしいほどの情念で嫌う。
エルヴィスは、中庸という概念を持ち合わせていなかったとのことでした。
ですが、そんな激しさがないと天下は取れませんよね。
またね。