こんにちは、ずず(zuzu)です。
昨日の続きになります。
プリシラ・プレスリー著『Elvis and Me』の第29章は、エルヴィスが気乗りしない映画の撮影で、ダイエットを命じられるところから始まります(笑)
ひょんなことから映画の撮影は延期になるのですが、このころ快活だったエルヴィスが、消極的で内向的になっていき、その原因はエルヴィスのヘアスタイリストのラリー・ゲラーにあるということに周囲は皆、気づいていました。
この問題に対処したのが、パーカー大佐です。
エルヴィスとその取り巻きを集め、話し合いを持ちました。
エルヴィスは様々な問題を抱えているため、ひとりにして、自分のやるべき仕事に専念させてほしいと。
そして、明らかにラリーに向かって、これ以上(難解な)本を読ませてエルヴィスを混乱させないでくれと叫んだのでした。
そのときエルヴィスは大佐の言うことを大人しく聞いて、何も言わず、ラリーを擁護することもなかったそうです。
話し合いの後で、エルヴィスは大佐から、ラリーはマニピュレイター(人を操る人)だから、縁を切った方がいいと言われますが、そうではなくて自分は本当に好きで本を読んでいたと反論しました。
プリシラは、これまで誰の言うことも聞こうとしなかったエルヴィスが、大佐の言うことに耳を傾けたことに驚いたそうです。
話し合いを機に、ラリーに対する風当たりが強くなったことで、ラリーは結局エルヴィスの元を去りました。
無事一件落着で、大佐は鼻高々だったそうですが。
ラリーに影響され、スピ系の本をたくさん所有していたエルヴィスですが、ラリーが去った後、本を仕舞い込みました。
プリシラはエルヴィスに、それらの本が、婚約して結婚しようとする自分たちにとって有害であることを伝えると、エルヴィスは自ら本を処分すると言い出し、その夜、深夜3時にグレイスランドの裏で、束ねた本の山にガソリンをかけ、焼却したそうです。
あれほど傾倒していたスピリチュアルを、エルヴィスは一気に断捨離しました。
このとき、エルヴィスは何を思って、スピリチュアルと訣別したのでしょう。
ラリーに騙されたと思ったのでしょうか。
私は違うような気がしています。
エルヴィスは、本を読めばそこに答えが書いてあると期待していたのではないでしょうか。
それなのに、たくさんの本を読んでも魂の追求どころか、自分が抱える諸問題さえ解決できないことに気づいたのではないかと思います。
本はあくまでも参考程度に、楽しんで読めればそれでいいんです。
またね。