こんにちは、ずず(zuzu)です。
『Elvis:What Happened?』、第2章の前半を読みましたが、ちょっとショックでした。
レッド・ウェストによると、高校時代のエルヴィスは、”いつも”誰かにいじられていたそうです。
その理由について、レッドはわからないとした上で、エルヴィスはかなりのノンビリやさんで、おとなしくて、お行儀がよく、年長者に敬意を示し、誰に対しても生意気な口をきかない、とてもいいヤツなのに、派手な外見が中身と一致していないことで、いじめられたのではないかと語っています。
ヘアスタイルや服装などに特にこだわり始めたのは高校生くらい、早ければ中学生からだと思いますが、プリシラ・プレスリー著『Elvis and Me』では、エルヴィスはもっと幼いころに、親戚筋から”マザコン”などとからかわれていたというエピソードがありました。
よほどいじめがひどかったのか、エルヴィスの母グラディスが、
「うちはうちのやり方でやります!」
と啖呵を切ったらしいですが、当のエルヴィスは怯えるだけで反撃することもなかったようでした。
レッドは高校時代、いじめられているエルヴィスを2回助けました。
レッドの武勇伝ですね。
ウィキペディア等では、レッドとエルヴィスは同級生とありますが、本書でレッドは、エルヴィスより年齢も学年も1つ下と言っています。
1回目のレスキューは、放課後エルヴィスを待ち伏せしていたエルヴィスの同級生3人を、下級生のレッドが仲裁に入って(暴力で?)解決しました。
2回目は、トイレで4〜5人のフットボールチームのメンバーから囲まれ、髪の毛を切られそうになっていたエルヴィスを見つけたレッドは、いじめっ子に対しすごみをきかせて追い払います。
このフットボールチームというのは、レッドが所属しているチームで、エルヴィスも加入しましたが、コーチから長い髪の毛を切るように言われ、それに従わず、3週間でチームを去りました。
フットボールを辞めたときのエルヴィスはとてもさびしそうで、親しい友人がいないようで、チーム(学校?)に適応できているようにも見えなかったとレッドは言います。
そんなエルヴィスに何もしてあげられなかったことを、レッドはとても申し訳なく感じていました。
そのときの後悔から、いじめられているエルヴィスを見ると、おせっかいだとわかっていても放っておけなかったのです。
なんと優しいレッド!
一方で、レッドには決して長い髪を切ろうとしなかったエルヴィスをすごいと思う気持ちがあったそうです。
かつてはいじめられっ子だったエルヴィスですが、レッドいわく、エルヴィスはレッドを上手に扱ったそうです。
駄々をこねる子どものようになったかと思えば、無力で助けが必要な我が子のようになったりするのだそう。
おそらく、他のメンバーやプリシラに対しても同様だったのではないかと推測されます。
『Elvis and Me』の中でプリシラは、エルヴィスは自分にとってマニピュレーターだと言っていましたし。
とはいえ、みんなエルヴィスに振り回されながらも、エルヴィスの役に立てることに喜びを感じていたのだと思います。
ちょっと長くなってしまったので、次回に続きます。
またね。