こんにちは、ずず(zuzu)です。
『Elvis:What happened?』の第2章の後半は、おもにソニー・ウェストのエルヴィスとの出会いが語られています。
今回は続きで、ソニーがエルヴィスに会いたいと望み、実際に会ったことについて書いていきたいと思います。
ソニーは空軍に所属していたとき、女の子を連れてエルヴィスの野外ライブに参戦しました。
このときすでにエルヴィスは『ハートブレイク・ホテル』の大ヒットによりスーパースターになっていましたが、ソニーはエルヴィスを”ちょこっとロックンロールを歌う、ただのカントリー歌手だった”と言います(…)
それなのに傍らの女性や他の観客の女性たちが、ステージ上のエルヴィスの一挙手一投足に反応して熱狂する様子を目の当たりにして、これがほんの4年前はレッドが面倒を見ていたヤツかーと信じられなかったそうです。
ソニーはエルヴィスと同じ高校の出身で、3学年上のエルヴィス(注:本書では、ソニーはエルヴィスの約4歳年下と言っていますが、学年ではおそらく3つ下だと思う)とは面識はなく、長髪で目立つ格好をしていたエルヴィスを、ときどき学校で見かけただけでした。
勤務する空軍を退職したソニーは、海兵隊に兵役中で、休暇でメンフィスに帰ってきていたレッドに頼んで、エルヴィスに会わせてもらいます。
待ち合わせ場所となったローラースケート場で初めて会ったエルヴィスは、ものすごく感じ良くて、誠実で、でもごく普通の青年で、見た目がとにかくカッコよく、女の子をもっと自分に夢中にさせようと軽いジョークを飛ばしたりしていたと、ソニーは語ります。
とはいえ、エルヴィスとレッドはその日、ソニーを”new meat”にしてしまうのですが(笑)
エルヴィスの第一印象がいかにすばらしかったかをソニーから聞くたびに、変わってしまったエルヴィスを想い、レッドは何年経っても胸がいっぱいになるとのことでした。
まだグラディスも存命で、兵役前で、もちろんプリシラと出会う前のエルヴィスです。
”new meat”としてエルヴィスからキョーレツな洗礼を受けたソニーでしたが、エルヴィスに魅せれ夢中になったソニーは、翌週もローラースケート場に通い、エルヴィスのチームに入れてもらうことができました。
その後はレッドとタッグを組んで暴れますが、ローラースケート場でのエピソードは何度読んでも面白いです。
エルヴィスはすぐに”大きくて、たくましくて、ハンサムな”ソニーのことを気に入り、兵役から帰ってきたときは、もっと会いたいとソニーに言いました。
そして、エルヴィスは西ドイツに発つ1週間前に、レッドに宿題を残していくのですが…
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ここで、私はちょっとうれしくなってしまいました。
ソニーは、ハンサムなんですよね。
本書の第1章でソニーは”牛のような男”と表現されていたし、動画を見ると晩年は”熊さん”みたいですが、若いころのソニーはイケメン認定していいですよね(笑)
1970年のニクソン大統領との面会のときの写真は、同行したソニーがカメラを意識してか、いい感じに微笑んでいてステキなんです。
それとは別に、ホワイトハウスで大統領に面会するのにも関わらず、エルヴィス、ソニー、もうひとりのジェリー・シリングともどもノーネクタイで、なんともカタギではない雰囲気を醸し出しているのですが(笑)
このときエルヴィスが体調不良だったということは、プリシラ・プレスリー著『Elvis and Me』の中で、ジェリー・シリングから聞いた話として記されていました。
プリシラ曰く、エルヴィスの姿はまるで”ドラキュラ”のようだったと(笑)
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こうしてソニーは大スターのエルヴィスに憧れて、エルヴィスの仲間に入りました。
その点は、いじめられっ子のエルヴィスを気にかけていたレッドとは明らかに異なります。
本書でデイヴ・ヘブラーは、自身とレッド、ソニーを三銃士に例えていました。
他人からちょっかいを出されたときの対応は三者三様で、レッドは一番短気だとしていますが、正義感が強いレッドらしいですね。
情け深く、考えたことを行動に移せるのがレッドのすごさだと思います。
またね。