こんにちは、ずず(zuzu)です。
今日も『Elvis:What Happened?』の第7章の感想などをつぶやきます。
第7章は、エルヴィス・プレスリーのボディガードだったデイヴ・ヘヴラーの語りで構成されています。
前回の記事では、エルヴィスから突然高級車を贈られたデイヴは、人生のブレイクスルーが起きていると感じ、エルヴィスの自宅に出入りするようになったことまでを書きました。
その後数ヶ月は、デイヴはエルヴィスと付かず離れずの関係を保っていたそうです。
そして、1973年春にサンフランシスコでカリフォルニア州の空手の大会が開催され、デイヴはロサンゼルスから師匠のエド・パーカーに同行し、自分の生徒を連れて参加しました。
その大会は全米からだけでなく世界中から空手愛好家が集まる大きなイベントで、エルヴィスも見学にやって来る予定でした。
デイブ自身もワクワクしており、それはエルヴィスも同じだったようです。
金曜日の夜に現地入りしたデイヴは、新聞広告に’エルヴィスが空手の大会にやって来る’と掲載されているのを目にしました。
会場に着くと、エントランスにも同じことが書かれた大きな看板が設置されていたそうです。
その日の夜遅く、デイヴはエルヴィスの滞在先を訪問しました。
そのとき、誰かがエルヴィスに広告のことを言ったことで、突然大騒ぎになります。
エルヴィスを利用したプロモーションがパーカー大佐の知るところとなり、大佐はカンカンに怒りました。
エルヴィスにはレイク・タホでのショーの契約で、レイク・タホから半径600マイル以内の公の場には姿を表してはならないという決まりがあったのです。
したがって、看板は取り外すよう命令が下され、エルヴィスは大会に姿を現さないと表明されました。
この混乱についての責任の所在ははっきりしませんでした。
問題は、誰が1万人の空手の選手の前に出て、エルヴィスが公式に現れたと思わせるようにごまかすのか、です。
デイヴはそのイヤな役目を引き受け、まずははしごに登って看板を撤去し、1万人の前に立ちました。
デイヴの後ろには、エドをはじめとした組織の人間が、
「何かあったら、俺たちがやっつけるからな」
と軽口を叩き、しかもずっと笑っていたそうです。
デイヴが1万人の参加者にエルヴィスは来ないことを告げると、ブーイングが起こりました。
そして次の瞬間、デイヴは強い口調で言います。
ひょえーー、できる男ってこういう人のことを言うんだーって思いました。
とはいえ、デイヴは仕事を転々としていて、空手の道場を開いたこともあってか、エルヴィスと出会ったころは無一文に近い状態でした。
何より空手が優先だったんでしょうか。
なんだかんだ言っても、アメリカの空手のパイオニアと言われるエドの愛弟子として活動し、アメリカのスーパースターであるエルヴィスに気に入られ、側近として働けるってすごいことだと思います。
デイヴは人の懐に入るのは確かに上手なのだと思いますが、結局は見どころがあるから寵愛されるのでしょう。
広い意味で人の役に立つということが、人生においてどのように影響するのかということを、芸能人の暴露本から学んだような気がしました。
またね。