こんにちは、ずず(zuzu)です。
親を介護する者の端くれとして、林真理子さんのいちファンとして、久しぶりに楽しめるTVドラマと出会いました。
NHKの『我らがパラダイス』です。
今日の時点で、第5回まで放送済みです。
さすがはNHK、丁寧な作りの、いい役者さん揃いのドラマなのです。
舞台は、富裕層向けの老人施設で、それぞれ親や家庭の問題を抱える看護師長、受付係、ダイニングの給仕係として働く3人の中年女性が、協力してやらかす物語です。
原作者は林真理子さん。
あいにく小説は未読ですが、読んでいたとしたら、"ここ、ちょっと違うよね"といった視線で見てしまうので、それはそれでよかったかなと思います。
林さんは、かつて実のお母様を山梨の(中級程度とおっしゃっていますが…)老人介護施設に入所させ、東京から特急電車で頻繁に見舞っておられました。
その経験からこの小説を執筆されたのではないかと推測します。
お金持ちや著名人が終の住処に選んだ施設は、まるで高級ホテルのようです。
高級老人ホームで寝ているだけの入所者がいれば、もったいないな〜と思うのが庶民の心。
じゃ、うちの親と入れ替えちゃおっか!?と、できることなら自分の親を入所させたいという気持ちが芽生えてくるのは、自然なことだと思います。
れっきとした犯罪行為ですが、共犯者が徐々に増えてくるのです。
たとえ捕まったとしても、"刑務所はタダだし"ってセリフが楽しく哀しかったな。
第5話では、犬を飼い始めるシーンが出てきましたが、ペットを中心に家族の会話が増えるというのは、まさにそのとおりです。
林さんもマリーちゃんという、可愛いプードルを飼っていましたね。
我が家は犬とお別れしてから、共通の話題もなく、殺伐としています。
残り5話、めっちゃ楽しみなので、録画を忘れないようにしなくては。
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ドラマのように、自分の勤務先で親の介護ができれば最高だなと思いました。
それが可能であれば、介護離職はなくなるかもしれません。
そしてそれは育児にも言えることで。
ペットの介護にも言えることで。
企業内の託児所や保育園は当たり前になってきましたが、'アグネス論争'の頃の日本では、当たり前ではなかった。
正直に言いますと、当時私は、"何言ってんの、アグネス、ここは日本だよ"と思っていました。
ちなみに私は、"居眠りしたのねいつか〜♪"と歌ったり、リコーダーを吹きながら登校していたほどアグネスが大好きで、それは今も変わりません。
それからずっと後に、林さんの小説やエッセイにハマりました(そして現在、林さんの執筆のスピードに置いてけぼりにされています)。
そして今の私は、『我らがパラダイス』の3人の女性の気持ちは、”テレビ局に託児所を”と訴えたアグネスの気持ちと何ら変わらないと思うのです。
時代は変わりましたね。
またね。