ずずぶろぐ

ていねいでない暮らし

忘れられない少女〜犬との思い出

こんにちは、ずず(zuzu)です。

 

2021年11月21日、18歳半のミニチュアダックスフントを老衰で亡くし、今日で1ヶ月です。

介護など色々ありましたが、書かずにはいられないエピソードがいくつかありますので、少しずつブログに綴っていきたいと思います。

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今から10年ほど前だったか記憶は定かではありませんが、自分と母は犬を連れて郊外のアウトレットモールを訪れました。

目的は犬の散歩です。通路が小綺麗に整備されているアウトレットモールは格好の犬の散歩場所で、いつもたくさんの犬連れの来客で賑わっていました。

犬を連れていると、たくさんの人と言葉を交わすことができます。

その日、数人の小学生くらいの女の子が珍しそうにうちの犬を囲み、かまって可愛がってくれました。

しかし飽きてしまったのかすぐに離れて行きましたが、そのなかの小学3、4年生くらいの物静かな感じの女の子がひとり残って、しゃがんで遠慮がちにそっと優しく犬を撫で続けてくれました。

そのためリードを母に預け、自分はショップを散策しました。

 

かれこれ30分?、もっと短かったかもしれませんし、その逆かもしれません。

自分が戻ると、その女の子はしゃがんだまま、犬を撫で続けていたのです。

神経質なところがある犬ですが、緊張しながらもじっとして(内心は跳び上がるほど喜んで)撫でてもらっていました。

母が「このお姉ちゃんがずっと撫でてくれたんだよ。メイ(犬の名)も大人しくしていたんだよ」と言いました。

 

しばらくして女の子の父親らしき人が女の子を呼びに来て、呆れたように「お前、犬好きなんだっけ?」と女の子に言うと、女の子は「うん」と静かに頷きました。

自分と母は女の子にお礼を言い、別れました。

その後、女の子と会うことはありませんでした。

ただそれだけの出来事。

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ではなぜ、このことが忘れられない思い出なのか。

 

それは、あの女の子に子ども時代の自分を投影したからではないかと思うのです。

 

犬を飼いたくても、借家や社宅住まいで犬を飼うことはできませんでした。

小学校から帰ると、近所で子犬を飼い始めたお宅に毎日遊びに行っていました。

小学校の迷い犬を誰が飼うかクラスで多数決を取ったとき、立候補できなくて悔しかったこともありました。

 

あの日、アウトレットモールで会った女の子とサヨナラをしたとき、女の子は「(大人になったら)絶対犬を飼う」と決意していたと感じました。

そう自分自身に言い聞かせるような表情をしていたような気がするのです。

 

もしあの日が10年前で、あの女の子が10歳だったなら、今年成人です。

きっと、犬を迎えているか、心の準備をしていると思います。

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