こんにちは、ずず(zuzu)です。
一昨日の朝(7/29)と昨日の深夜(7/30)、NHKBS1で同じ番組を再放送していました。
2002年に放送された『アメイジング・グレースの魂 〜讃美歌が語り継ぐアメリカ〜』です。
エルヴィスが通った黒人教会
番組のナレーションから聞こえてきた”メンフィス”という地名に反応すると、なんとというかやはりというか、エルヴィス・プレスリーに言及していました。
エルヴィスの高校の同級生という男性がインタビューに応じており、若者は当時から黒人音楽がお気に入りで、日曜の夜だけは白人も入室を許された黒人教会で、ゴスペルを聴いていたそうです。
白人と黒人は、教会でも席を分なければいけなかった時代です。
ここで気になったのは、男性の消息。
番組自体は20年前に放送されたものなので、今もなおお元気でいらっしゃるかなと。。。
映画『エルヴィス』でも、小学生くらいのエルヴィスが、黒人音楽に陶酔するシーンがありました。
エルヴィスは黒人教会で聖歌隊を実際に見て、身体を動かして歌うことで感情表現することを学び、のちに独特のパフォーマンスで人々を魅了したのです。
私事ではありますが、エレクトーンのレッスンでは、身体を使って演奏するよう指導されます。
『アメイジング・グレース』はいつかエレクトーンで弾きたい曲なので、映画『エルヴィス』が上映され、この番組が再放送されたのは、何かのおぼしめしかと思っています。
『アメイジング・グレース』という歌のルーツがすごい
番組はエルヴィスの特集ではなく、『アメイジング・グレース』という讃美歌のルーツを探るドキュメンタリー番組でした。
曲のルーツは、スコッチアイリッシュ(スコットランド系アイルランド人のこと。なんか美味しそうですね)の人たちがアメリカ大陸に入植した際、民謡として歌い継がれたものだそうです。
民謡ならではの、親しみやすい心のメロディーだから広く愛されるのでしょう。
詞のルーツははっきりしていて、奴隷船の船長だったジョン・ニュートンという男性が、のちに牧師となり、『アメイジング・グレース』を作詞したということでした。
『アメイジング・グレース』が全米に広がったいくつかの理由として、
先住民であるチェロキー族が、白人の生活様式を取り入れ白人に対して友好的であったにも関わらず、その居住地に金が埋蔵されていたため、ミシシッピー川を超えた西の地域に強制移住させられたことや、
農場で奴隷として労働させられていた黒人が、奴隷解放とともにメンフィスなどの都会へ移動したこと、
などの悲しい歴史があるそうです。
SDGsな番組
60分を超える番組でしたが、心に響くNHKらしい真面目なドキュメンタリーでした。
エルヴィスの伝記映画の公開に伴い、既成の番組を”よろしければどうぞ”と視聴者に差し出すことができるのは、さすがNHKですね。
視聴者からのリクエストに応じたのかもしれませんが、20年前の映像でも古さは全く感じませんでした。
良質なコンテンツは、リサイクル可能でSDGsだなと感じた次第です。
またね。