ずずぶろぐ

ていねいでない暮らし

エッセイ『生きるために、捨ててみた。』から学ぶ断捨離 その16 芸人になったワケ編

こんにちは、ずず(zuzu)です。

相変わらず、だいたひかる著『生きるために、捨ててみた。』から断捨離について考えています。

前回までの[part3 生きるために、楽しみを残してみた。]は、だいたさんの興味のベクトルが自分と割と似ていたので、共感しかありませんでした。

今日からは[part4 生きるために、未来を欲してみた。]に入ります。

[part1]では断捨離でいろんなモノを処分して、[part2]では考え方を変え、[part3]ではお楽しみを少しだけ残し、そして[part4]では仕事や家族への想いが綴られています。

[part4]には断捨離のノウハウはありませんが、断捨離によって未来が拓けるという意味でなかなかよかったので、引き続きブログに書いていきたいと思います。

"芸人になったのは、本音を言ったらウケたから"

だいたさんは意外や意外、高校卒業後は美容師を目指したそうです。

小さなころから淡々としていて、"芸人になりたい"はおろか、これがやりたいという強い希望はなかったということです。

芸人になったきっかけは、指を怪我して全治3ヶ月で美容師の仕事を休むことになり、暇つぶしでカルチャーセンターの見学に行ったときに、たまたま当日見学できた「お笑い」のクラスを一日体験したことでした。

 いざ行ってみると、自己紹介がてら何かやってみてと、先生から言われました、人前で何かをしたことなどありません。だけど、なんとなく出がけに見ていたワイドショーのことを思い出し、「みんながどう思っているかはわからないけど、デーブ・スペクターさんがいつもお風呂上がりに見えるのは私だけでしょうか?」と言ってみたら、そこにいる人たちがすごく笑ってくれたんです。自分が思っている何気ないことを口にしたら、みんなにウケた。こんなこと生まれて初めてで、すごく嬉しかったのを今でも覚えています。

 株式会社幻冬舎発行 だいたひかる著『生きるために、捨ててみた。』(2021年)より引用、以下同じ

ーーーーーーー

お笑いの世界で成功する人って、物心ついたときから人を笑わせるのが得意で、芸人を目指して吉本のお笑い学校に入学するような人だと思っていたので、ちょっと驚きでした。

その後はトントン拍子でテレビ出演が決まりますが、すでに美容師としての目標はなくなっていて、芸人の道に進んだほうが楽しそうだと思い、あれこれ考えずに飛び込み、「引き芸」でブレずに走ってきたそうです。

ところが、34歳のときに帯状疱疹から顔面神経麻痺になってうまく話せなくなり、治療に専念することに。

そのころ、気分転換で訪れた本のイベントで知り合った文房具関係の人と、文房具のイベントを立ち上げ、文房具の世界も楽しそうだと思って、芸人の仕事以外に文房具の仕事も増やして行くようになります。

後に文房具のイベントで出会ったのが、今のご主人なのですね。

ーーーーーーー

 振り返ると、芸人になるときも、文房具の道に進むときも、なんなら夫と結婚するときも、めちゃくちゃ短い間に決断しているんですよね。「楽しそう」と思った方向にパパッと行けるのは、私の強みかもしれません。服1枚捨てるのにあんなに悩むくせに、人生の進路変更はものすごく早いとは、笑っちゃいますね。

 この先も何が起こるかわからない人生だけど、楽しそうな風の吹く場所へ進んで行きたいと思います。

ーーーーーーー

楽しいと直感した方向に迷わず進み、幸せをつかんだだいたさん。

国家資格を取得したからと美容師という職業にしがみつかなかったことが、何よりでしたね。

職業を断捨離して、全く違う方向へ舵を切ったわけですが、悩んだ末の進路変更ではなさそうです。

芸人を一時お休みしたのは病気治療のためでしたが、そのときに文房具の世界にスッと入っていけたのは、だいたさんが子どものころから文房具好きで、にわか文具ファンではなかったからだと思います。

仕事を休まなければいけないほどの病気やケガをするときって、もしかして天から、

”今のままでいいの?”

って問われているときかもしれませんね。

 

だいたさんのサクセスストーリーは、夢がありました。

もちろん才能、努力、運のいずれもそろっていないと芸人として世に出ることは難しいとは思いますが、フツーぽいキャラが夢を与えてくれるのだと思います。

またね。