こんにちは、ずず(zuzu)です。
ブロードウェイミュージカルの映画化モノが好きです。
音楽映画が好きです。
ニューヨークが舞台の映画が好きです。
アメリカンドリーム/サクセスストーリーが好きです。
そんな自分が『イン・ザ・ハイツ』を観てきたので、興奮が冷めないうちに感想を綴ります。
ニューヨーク市マンハッタン区に現存するワシントンハイツは、現在はドミニカ共和国からの移民とその子孫が多く暮らす地区です。
この作品は、そこで暮らす移民1世2世たちが、挫折や偏見を乗り越えながら生きていく希望の物語です。
はじめは、ラテン音楽×ラップ調の歌詞に抵抗がありましたが、しばらくすれば慣れてきました。
ラップはセリフを乗せるのに向いていますね。
感想をダラダラと書きます※以下多少ネタバレあり
まず、主人公のウスナビという一風変わったの名前の由来が笑えるんです、いわゆるローマ字読み。
ドミニカからの移民の父親が「アメリカすげー」と感激してつけた名前です。
ウスナビはアラサーのグロサリー(字幕ではコンビニ)を経営する青年ですが、店を畳んで故郷のドミニカへ帰ろうとします。
反対に、一緒に働いている従弟のソニー少年は、「赤ん坊のときにアメリカへやってきたので、ここが自分の住む場所だ」と言う。
ところが、ソニーは不法移民で日本でいう住民票がありません。
運転免許を取ることすらできなくて、人生を諦めがちになる。
断捨離する者がいれば、隣にはそれが喉から手が出るほど欲しい者がいるという皮肉。
ワシントンハイツきっての才女ニーナは、父がプエルトリコから移民した移民2世。
名門スタンフォード大学へ進学しますが、退学すると言い出します。
経済的なことは心配ないと父は金策に走りますが、本音は大学生活においてラテン系であることで生じる心ない仕打ちに傷心したのでした。
社会へ出ればもっと厳しい差別を経験するのに。
アブエラはワシントンハイツのお母さん的存在。
しかし、彼女を待ち受けていたのは「英語を覚えろ、働け」で、家政婦の職に就くしかありませんでした。
ウスナビ家でのパーティーでアブエラが歌うと、若者が「また同じ曲〜」とからかいましたが、その曲はきっとキューバのソン(キューバ民謡)だったのかなと推測しました。
ソンを知りたい人は『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』を観れば、アブエラが同じ曲を歌う気持ちが想像できるかもしれません。
ワシントンハイツというラテンコミュニティでは、足の引っ張る者がいなかったことが嬉しかったです。
同胞が助け合う素晴らしさと、出る杭を打つのは表裏一体だと思うので。
まあ、そこはフィクションですし、ドラマ化していればドロドロしていたに違いない(笑)
あーもっと映画の情報を正確に伝えたいのだけど、曖昧なところが多いのです。
だからといって、今すぐもう1回観るかといえばそれは違います。
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』は感動のあまり、もう一度鑑賞しました。
でも、この作品は自分にとってナマモノのようなものだから、フレッシュさを大事にしたいと思うのです。
向学心が芽生えてしまったよ
映画ではカリブ海周辺の国が登場したので、地図上の位置を確認しました。
キューバ共和国はフロリダ半島のすぐ南に位置し、東西に細長い島国です。
首都はハバナ、共産主義国として有名ですが、個人的にはサルサ音楽とダンスに興味があります。
ドミニカ共和国はキューバの南東に位置する島国で、島の東側に位置し、首都はサントドミンゴ、島の西側は大坂なおみ選手のお父さんの出身国であるハイチ共和国です。
ドミニカ共和国は野球が盛んな国というイメージですが、映画の中でもウスナビの実家(?)のテレビには野球中継が映っていました。
プエルトリコはドミニカ共和国の東側に位置する島国で、アメリカの自治連邦区という微妙な国家です。主都はサンファン、2020東京オリンピック・パラリンピックには一出場国として出場しています。
プエルトリコには個人的にちょっとした思い入れがありますが、置いといて。
映画とは関係ありませんが、プエルトリコの南東にはアンティグア・バーブーダが位置します。
オリパラの開会式で聞く特徴的な国名ですよね。
そのほかタックスヘイブンで有名なケイマン諸島を発見したりして、楽しかったです。
ちなみにケイマン諸島もオリパラの出場国でした。
興行収入が今ひとつらしい
ブロードミュージカルを映画化したものは満足度が高いものが多いです。
それだけアメリカのミュージカルはレベルが高いのだと思います。
ですが、この作品は興行がイマイチらしい。
主演がレディ・ガガやヒュー・ジャックマンじゃないから?
アバやクイーンの音楽じゃないから?
ストーリーが想像できるから?
個人的にミュージカルは歌だと思っているので、宣伝でダンスを強調するのはどうかと思うのですが、どうかな。
今が旬です
2020東京オリパラ開催期間の夏に上映してくれて、なんともベストなタイミングで鑑賞できました。
2時間23分という長い映画ですが、あっという間でした。
NYC経由でカリブ諸国を旅してみたくなりました。
アメリカから近いので観光しやすいみたいですね。
カリブ海クルーズもいい感じですね。
最後にひとこと
皆さま熱中症にはくれぐれもご注意くださいね。
またね。